ライティングデザイナー

内原智史

うちはら さとし

内原智史

光による空間プロデュースをはじめ、照明器具から都市景観照明のデザインを手がける。

MESSAGE 自由や個性を活かす環境が存分に与えられているように見える現代にあっても、生きづらい得体のしれない圧力を感じる。個の発揚の契機を歴史から学ぶというより、自分なりの接点を見出すことが大切かもしれない。

ポーツマスの旗

ポーツマスの旗

吉村昭
新潮文庫
880円(税込)

朝鮮半島へのロシアの侵略阻止を掲げた日本は、多くの尊い命の犠牲を払った戦いに終止符を打つ交渉を迫られる。始めた戦争を終わらせることの難しさ、国の威信を賭けた外交交渉は今の日露の関係ともつながる臨場感のある史実に基づく歴史小説。政治家の胆力を知る一冊。

ポーツマスの旗

関東大震災

吉村昭
文春文庫
847円(税込)

100 年前と同等の大震災が、関東を襲う可能性は決して消えたわけではない。震災の過酷なダメージが、数々のデータも解析しつつ克明な表現で語られるなかで、当時の風評や人の心理に襲いかかった忌まわしい暴動についても記されている。目を背けたい内容ながら我々は常にそのリスクのなかに居る。

壬生義士伝 (上)(下)

壬生義士伝 (上)(下)

浅田次郎
文春文庫
上 869円、下 902円(各税込)

朴訥な人柄の盛岡藩の下級武士・吉村貫一郎が脱藩して新撰組へ、北辰一刀流皆伝の剣の使い手が、家族を養うために隊の義を超えて守銭奴と罵られながらも危険に身を晒す。深傷をおいながら郷里を目指す家族への執着は、人の胆力の核にあるべきものを壮絶に知らされる。実在の人物の歴史小説。

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