幅允孝

ブックディレクター

【 幅允孝 】

はば よしたか

有限会社(バッハ)代表。人と本の距離を縮めるため、さまざまな場所でライブラリーの制作をしている。最近の仕事として、早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)での本の分類選書・配架。

selector's voice 京都左京区の山の中に、私設図書館+喫茶を作っています。場所の名前は「鈍考」(donkou)と言います。そこでは脳内回転数を落として、ゆっくり本と向き合いたいです。

えーえんとくちから

えーえんとくちから

笹井宏之
筑摩書房
748円(税込)

短歌界の彗星のような人だった。2009年に26歳で亡くなった後も、彼の言葉とそのリズム、余韻は多くの人を惹きつけている。人と人、物と物の間にある、見えない透明な糸を繊細に手繰り寄せ、31音の中に結実させる。何だかおいしそうな歌が多いのでは?と個人的には思っている。

えーえんとくちから

よつばと!

あずまきよひこ
KADOKAWA

2003年から続く、狂気と奇跡のマンガ。狂気の部分を感じるのは、1コマにかける時間と作業量がマンガの領分を超えた凄みがあること。一方で、その仕事の熱さを微塵も感じさせず、子どもの純真さを愉快に優しく描く物語の在り方が奇跡だと思っている。

おばあちゃんのはこぶね

おばあちゃんのはこぶね

M. B. ゴフスタイン谷川俊太郎訳
現代企画室
1,650円(税込)

いつも小さな判型の本を作るゴフスタイン。彼女は芸術家や職人の仕事を短く慎み深い言葉と絵で伝えてくれる。本作は、ある女性の人生において、たくさんの人や時間が通り過ぎていった後、残る何かについて語る絵本。余韻も美しい。巻末のゴフスタイン最期のメッセージも心に響く。

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