13歳の時に見た『STARWARS』と『未知との遭遇』の影響で特撮の道を目指すようになり、1986年「株式会社白組」に入社。2000年公開の『ジュブナイル』で監督デビューを果たす。『ALWAYS三丁目の夕日』と『永遠の0』で日本アカデミー賞受賞。
2023年公開映画のCGを鋭意制作中です。この作業で追い詰められるとついつい読書に逃げ込んでしまいがちです。そんな時は、一応頭が仕事モードになっているので「原作探しだ」と自分に言い訳したりしているわけですが、そんなことすらついつい忘れて読書そのものに没頭してしまう作品が時々あります。それこそが本当に素晴らしい作品なんでしょうね。

ある奴隷少女に起こった出来事
ハリエット・アン・ジェイコブズ
堀越ゆき 訳
新潮文庫 693円(税込)
この本は、後年研究が進むまで、実際の出来事ではなくフィクションだと思われていたようです。それほど劇的な人生を生きた黒人女性の手記は、自由を手にするためには人間はこんなにまで頑張れるんだと、改めて勇気をもらえました。

PIXAR〈ピクサー〉
ローレンス・レビー 井口耕二 訳
文響社
2035円
ピクサーという会社がなぜあれほどにクリエイティブでいられるのか? そのことが財務の切り口から語られた本です。あれほど順調に成功を収めたように見える会社もその黎明期にはとんでもない大冒険を乗り越えてきたんだということがわかり、壁にぶち当たった若者に、大きな指針を示してくれると思います。

ルックバック
藤本タツキ
集英社
484円
漫画という物がいかに進化しているか。そのことを教えてくれる素晴らしい作品です。そこには現代という時代が抱えている問題を突きつけつつ、苦しいほどに胸をかきむしられる世界があります。今を生きている人すべてに読んで欲しい名著だと思います。