1956年、京都市生まれ。84年、法然院貫主に就任、現在に至る。念佛会、読書会、講演会、音楽会、展覧会、生物観察会などを開いている。著書『ありのまま』(リトルモア)他。
LINEグループの共感強制力に翻弄され、個性的であれ、と強要されることに悩む若者たちのことを『映画を早送りで観る人たち』(稲田豊史)で知りました。一人一人は生きているだけで個性的です。少なくとも20代は失敗を恐れず、無駄とも思える様々な体験をなさって下さい。

わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か
平田オリザ
講談社現代新書 924円(税込)
協調性から社交性へ。心からわかりあえることを前提とし、最終目標としてコミュニケーションというものを考えるのか、わかりあえない人間同士が、どうにかして共有できる部分を見つけて、それを広げていくことならできるかもしれないと考えるのか。

旅をする木
星野道夫
文春文庫
704円(税込)
1996年8月8日、カムチャッカ半島でヒグマに襲われ、43歳で旅立たれた写真家の星野道夫さんは、心に沁みる文章を書かれる方でもありました。旅とは他火。自宅の火ではなく、他の火で調理された食事をいただくことで、多くを学びつつ人生を歩んで下さい。

僕たちはどう生きるか 言葉と思考のエコロジカルな転回
森田真生
集英社
1760円(税込)
ウイルスや気候変動がもたらしている現実の中で、今までとは違うどのような生き方が求められているのか。著者は大学や企業に所属されない独立研究者ですが、2人のご子息と共に生き物と触れ合いながら過ごされた思索の記録は、読みやすい哲学エッセイです。