
歴史家 作家
【 加来耕三 】
かく こうぞう
1958年、大阪市生まれ。大学・企業の講師を務めながら、歴史家・作家として著作活動を行う。現在、『偉人・素顔の履歴書』(BS11・毎週土曜日20時)、『関口宏の一番新しい中世史』(BS‐TBS・毎週土曜日昼12時)に出演中。
若い頃から、私には3本の柱があります。主軸である「歴史」、自身の趣味である「漫画」(原作)、古流剣術の宗家に生まれたことで、長らく親しんでいる「武道」。この3本柱のおかげで、歴史のみならず、漫画の監修・原作、武道関連の執筆など、幅広く携わらせていただきました。皆さんも、自分の柱を探してみてください。

科学と文学
寺田寅彦
角川ソフィア文庫
880円(税込)
「歴史は繰り返す。法則は不変である。それゆえに過去の記録はまた将来の予言となる」――若い世代の皆さんが、過去から学び、その教訓を未来に活かしていくうえで、物理学者であり文学にも造詣が深かった寺田氏の名随筆は、最良のテキストとなり得るでしょう。

方丈記
鴨長明 浅見和彦 校訂・訳
ちくま学芸文庫
1100円(税込)
鎌倉時代の随筆家・鴨長明が生きたのは、大火や飢饉、地震などの天災に見舞われた時代でした。自然災害や新型コロナウイルスの流行など、先の見えない現代を力強く生き抜くために、若い世代の皆さんに、ぜひとも読んでいただきたい名著です。

特装版 活版印刷三日月堂 全6巻
ほしおさなえ
ポプラ社
10560円(税込)
舞台は昔ながらの活版印刷所。活字と言葉の力を通して、主人公がお客の心と悩みを解きほぐしていく連作短編集です。仕事や人間関係、将来など、人生に悩んだ時には少し立ち止まって、この本を開いてみてください。毎日を生きることが、愛おしく思える物語です。