陶芸家
岡崎裕子
おかざき ゆうこ

1976年東京生まれ。イッセイミヤケ広報部勤務後、茨城県笠間市の陶芸家のもとに弟子入り。茨城県窯業指導所(現・茨城県立笠間陶芸大学校)修了。2007年神奈川県横須賀市にて独立。小山登美夫ギャラリー所属。
皆さんは多様性を受け入れ、理解している世代でしょう。でも机を並べている他者を理解しているつもりでも、想像が及ばぬことが起こるのが社会です。私は陶芸家で、人と関わる機会が少ないので、他者を知るために本を読んでいます。

ぼくはイエローで ホワイトで、 ちょっとブルー
ブレイディみかこ
新潮文庫
737円(税込)
日本にいる限り、他国の人々の文化や感覚に触れることは稀有です。様々な人種が共に学んでいる環境下で、子も親も無意識に「自分とは違う」と思っていることが露呈する日常の数々に、本当にハッとさせられました。他者の靴を履く、という言葉が心に残った名著。

正欲
朝井リョウ
新潮社
1,870円(税込)
自分の常識で、他者を理解することの限界を感じさせられた本。同じ悩みを持つ人と出会うことが困難であり、悩んでいる胸の内を社会から固定概念にはめられて誤解されていくさまは、身につまされるものがありました。多様性とは何かを改めて突きつけられた一冊。

死にたかった 発達障がい児の僕が 自己変革できた理由
西川幹之佑
時事通信出版局
1,760円(税込)
自分の気持ちや行動をコントロールできない生きづらさと、イギリスの名門校に入学し自己実現できた半生が、当事者の言葉で綴られた本。学校生活で感じた違和感と、著者の特性を型にはめず、個性として受け入れた千代田区立麹町中学校の教育も学びとなります。