発酵学者・文筆家
小泉武夫
こいずみ たけお
1943年福島県の酒造家に生まれる。専門は発酵学、醸造学、食文化論。農学博士。現在、東京農業大学名誉教授、鹿児島大学客員教授、福島大学客員教授などを務める。著書多数。
message 私は今、全国の不登校の生徒さんたちに学ぶ喜びを感じてもらうためのボランティアを、北海道の弟子屈町で行っています。本との出合いで、若者の精神面が改善され、学習意欲が旺盛になることを身をもって体感しています。
「 弱くても勝てます」 開成高校野球部のセオリー
高橋秀実
新潮文庫
605円(税込)
高校野球東京都予選でベスト16に勝ち進んだ、東大合格者日本一の開成高校。練習は週一回、エラーでも三振でもかまわない。監督の独創的セオリーと、下手を自覚しながら真面目に野球に取り組む選手たち。夢を叶えようと楽しく努力する姿は、多くの人を勇気づけ、豪胆な生き方をサジェスチョンしてくれる。
八月の六日間
北村薫
角川文庫
704円(税込)
北村薫さんの連作短編集。静かに、しかし力強く響く山の旅を描き、自然の美しさと、人の営みの静けさに触れたい時におすすめの作品である。登山の様子がかなりリアルで、自分(読者)も山を登っている気分に誘われる。山頂から見渡す山、山、山の絶景。自然に溶け込める格好の一冊である。
東京近江寮食堂
渡辺淳子
光文社文庫
726円(税込)
10年前に失踪した夫を探しに上京し、ある寮に住み込んでその夫を探すストーリーだが、食べたりしながら人々と触れ合い、自分を見つめ返していく。心が癒やされるストーリーに加え、料理の美味しそうなこと。食べることの大切さもしみじみと考えさせられ、生きることをさりげなく教えてくれる。