小川流煎茶家元
小川後楽
おがわ こうらく
1971年京都生まれ。小川流煎茶七世家元。流祖より受け継ぐ独自の煎法を守りながら、その煎茶の魅力を広めることに尽力。京都芸術大学客員教授、佛教大学非常勤講師。
思い起こせば、若い頃から読書の友は、やはりお茶でした。最近のお気に入りは、留学生からプレゼントされた「小青柑」という中国茶。小さな蜜柑がくり抜かれ、その皮の中にプーアル茶が詰められたものです。
霖雨
葉室麟
PHP 文芸文庫
814 円(税込)
舞台となる日田は天領であったが、江戸より遠く、地元の豪商が自治を担った。ゆえに、この地の気風は自由で、そのシンボルは広瀬淡窓の開いた咸宜園であった。当時、全国から多くの門人が集結、頼山陽さえも耶馬渓を訪れる前、淡窓に会いに行くのであった。
正岡子規
ドナルド・キーン
角地幸男 訳
新潮社
1,980 円(税込)
正岡子規の生涯は三十四年と短いものであったが、人との出会いには恵まれていた。畏友の夏目漱石、弟子の高浜虚子、そして彼の写生論に大きな影響を与えた画家の中村不折など数えきれない。彼らのお陰で、正岡子規の人生は、短くも高尚な輝きを放った。
明恵 夢を生きる
河合隼雄
講談社+α文庫
1,034 円(税込)
他人の夢にはあまり関心がない。しかし、それが明恵上人の夢で、臨床心理学の第一人者である河合隼雄先生の分析となれば話は別だ。茶の世界では、明恵上人は宇治茶発展の立役者として有名であるが、十九歳から自分の見た夢を書き残していたとは知らなかった。