ジャーナリスト
国谷裕子
くにや ひろこ
NHK『クローズアップ現代』のキャスターを2016年まで23年間担当。現在、SDGs(持続可能な開発目標)の取材・啓発を中心に活動。東京藝術大学理事。著書に『キャスターという仕事』『クローズアップ藝大』。
message 『火山のふもとで』から建築家の先生の言葉を紹介します。「ひとりでいられる自由……。本を読んでいるあいだは、ふだん属する社会や家族から離れて、本の世界に迎えられる。だから本を読むのは孤独であって孤独でないんだ」。
火山のふもとで
松家仁之
新潮文庫
935円(税込)
端正で美しい文章が紡ぎだす、北浅間にある建築家の「夏の家」での物語。詩人で無類の読書家であった長田弘さんは、「いい本というのは、そのなかに『いい時間』があるような本」と書いています。この本がもたらしてくれる静かで豊かな時間をぜひ味わってください。
「日本」ってどんな国? 国際比較データで社会が 見えてくる
本田由紀
ちくまプリマ―新書
1,056円(税込)
本田さんは、日本は「相当やばい国」と書く。国際比較データを駆使して明らかになる「家族」「友だち」から「政治」までの日本社会の特異な状況。この事実から目を背けずに向きあい、私たちが前に進むために手元に置いておきたいリファレンス本です。
平等について、いま話したいこと
トマ・ピケティ/マイケル・サンデル
岡本麻左子 訳
早川書房
2,200円(税込)
格差と分断が進む現代世界。大きな枠組みで世界を見ることが求められる時代です。人間の尊厳をないがしろにする不平等の拡大、共通の倫理的土台を蝕む能力主義。経済学者と政治哲学者による対論は少々手ごわい内容ですが、思いきって背伸びをすることができるのも読書の効用です。