元テレビ朝日アナウンサー。テレビ、ラジオ、執筆、司会、講演などで活躍中。近著に喋ることのアンチエイジング効果を説いた『「老けない人」ほどよく喋る』がある。
私自身、社会人になってからは仕事上読まなくてはならない書籍にほぼ忙殺されているようなところがあります。本の海に頭を突っ込み、興味ある本を片っ端から読み漁っていた二十歳の頃が懐かしく眩しく思い出されます。ジャンル関係なく、とにかく読んだもの勝ちです。
忘れる読書
落合陽一
PHP 新書
1,100 円(税込)
読書の水先案内人としてこの人の右に出る人はいない。中学からニーチェを読み、大学1年で岩波文庫100 冊を読破した著者は古書から漫画本まであらゆるジャンルの本に精通した読書マイスター。思考する力と気づく力を養い、読書で持続可能な教養を身につけて欲しい。
すらすら読める 風姿花伝
林望
講談社+α文庫
825 円(税込)
芸術論だと敬遠している人は多いと思うが、卓抜した人生論。随所に見事な警句が散りばめられている。若い人に受け止めて欲しいのは、「まずは基礎、自分の専門を固めよ。万事はそこから始まるので、それ以外の道はない」という部分。まずは林氏の現代語訳から。
花ざかりの森・憂国
三島由紀夫
新潮文庫
693 円(税込)
小説の醍醐味の一つは、文章により構築された世界の至福に酔いしれることだ。2・26 事件の外伝であるこの小品は、死とエロスと愛国心の完全な融合と相乗作用を体現し、精神が震える程の至福をもたらしてくれる。三島自ら「ミシマの全てを凝縮したような」と評する小説。