小説家
諸田玲子
もろた れいこ
静岡市生まれ。1996年に『眩惑』でデビュー。『其の一日』で吉川英治文学新人賞、『奸婦にあらず』で新田次郎文学賞を受賞の他、歴史・時代小説多数。近刊に『お順』『ちよぼ』『しのぶ恋 浮世七景』。
二十歳のころは劣等感の塊で、しくじってばかりいた。気を紛らわすために手当たり次第に本を読み漁った。おかげで今は、その追体験に支えられている。浮世絵から紡いだ物語をどうぞ。泣ける話、笑える話、ちょっと怖い話なんかも……。
ひねくれ一茶
田辺聖子
講談社文庫
979 円(税込)
我と来て遊べや親のない雀…稚き者への優しい眼、素朴で温かな俳諧で知られる小林一茶の人生は決して順風満帆ではなかった。信濃国の農家に生まれ、江戸へ奉公に出て、俳諧師となるも相続争いや三度の結婚など七転八倒する男の人生を生々しく描いた傑作。
リプレイ
ケン・グリムウッド
杉山高之 訳
新潮文庫
935 円(税込)
人生をもう一度やり直せたら、あのときああしたのに、あんなことはしなかったのに……だれもが思うことだろう。ジェフは十八歳にもどって何度も人生をくり返す。でもそれは幸せなのか。生と死──生きるとはどういうことか──を深く考えさせられる一冊。
燃えよ剣
司馬遼太郎
文藝春秋
1,540 円(税込)
彼らは皆、驚くほど若かった。だから暴走し、成長する。武蔵国多摩出身の不良少年、土方歳三が、幕末の京へ出て新選組の隊士となり、戊辰戦争の敗北を経て、函館戦争で戦死するまでの熱い半生を描く。恋あり友情あり戦いあり、読み出したらやめられない。