2005年「脳と仮想」(新潮社)で第4回小林秀雄賞を受賞。2009年「今、ここからすべての場所へ」(筑摩書房)で第12回桑原武夫学芸賞を受賞。
本は、移動中に読むことが多いです。いつでもどこでも、本を開いた瞬間に、違う場所に飛んでいくことができます。本はタイムマシンであり、瞬間移動装置。いつでも、私の脳の中には本だけの場所があります。

六代目圓生コレクション 寄席育ち
三遊亭圃生
岩波書店
1,738円(税込)
大名人の落語家がどのように生きてきたか、その芸を磨いてきたかという_代記。話術の達人がいかにいきいきと自分の人生を語ることか。言葉の響きに、生きているっていいな、日本語っていいな、落語っていいなと愛が深まる本。

自分だけの部屋【版元品切明記】
ヴァージニア・ウルフ
川本静子訳
みすず書房
2,860 円(税込)
ジェンダーの問題が大切なのは、それが、すべての人たちの自由や生きる喜びを増やしてくれるからこそ。この古典は、フェミニズムという枠を超えて、自分だけの時間と空間を持つことの大切さを、現代の私たちに教えてくれる。

二百十日・野分
夏目漱石
新潮文庫
50 6 円(税込)
僕が最も大切にしているのは、何度も読み返し、入浴中にも文庫で読む「お風呂本」。そんなヘビロテの夏目漱石の中でも、この本はユニークで大切な一冊。