小泉武夫

農学者、文筆家

【 小泉武夫 】

こいずみ たけお

1943年福島県の酒造家に生まれる。『発酵』『酒の話』『日本人の知恵』『猟師の肉は腐らない』など、小説を含めて140冊を著した。最新作は『最終結論「発酵食品」の奇跡』(文藝春秋)。

selector's voice 読む本のほとんどは食に関わる昔の本や紀行文、歴史本なので、年表、古語辞典、飲食事典、民俗事典などは常に脇に置いています。

青べか物語

青べか物語

山本周五郎
新潮文庫
693円(税込)

千葉県浦粕(浦安がモデル)で、「私」を通して見た独特で常識外れの住人たちの大らかな人生模様を描いた山本文学の円熟の作品。昔の人たちの、あっけらかんで泥臭い生き方と、今の飾りつくされた日本人との文化的ギャップを読者がいかにとらえるかがこの物語の重要な役割で、主に高校生に贈りたい。

青べか物語

魯山人味道

北大路魯山人
平野雅章 編
中央公論新社
81 7 円(税込)

料理とは何か、美味しいものとは何かを素材、料理道具、器などを引き合いにして美的、芸術的、哲学的に概論した「味道論」。美食家という粋を通り越して、料理やその周辺を諭す執念の一冊。これから料理人や食に関わる職を目指す人にぜひ贈りたいバイブル的な高著だ。

宮本常一が見た日本

宮本常一が見た日本

佐野員一
筑摩書房
1,045円(税込)

民俗学者宮本常一は、日本の村という村、島という島を歩き続け、その風景の中に名もなき人々の営みや意思を読み、それを記録し続けた。そして高度経済成長という激しい波が、日本列島の風土とそこに暮らす人々を洗い流して、そこから_体何をもたらし、何を失わせたのか。日本人の失われた心と記憶を学んで欲しく、特に大学生に贈りたい一冊。

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