1955年東京都生まれ。国内海外を、年間600食ほど食べ歩き、食情報を発信。「味の手帖」「食楽」他、連載多数。「日本橋街大學」講師、「日本鍋奉行協会」顧問。最新刊は「超一流のサッポロ一番の作り方」(ぴあ)。
仕事柄、食に関わる本が圧倒的に多い。そのため読みながら想像力を掻き立てられる状態、つまり満腹時と極端な空腹時を避け、好きなお茶かおちゃけをやりながら、一人静かに読みふけるのです。

安閑園の食卓 私の台南物語
辛永清
集英社文庫
704円(税込)
古き良き台湾の食風景物語。そこには作る人へのたゆまぬ愛があり、読むだけで人々と笑いながら食べた気になる。

春情蛸の足
田辺聖子
講談社文庫
660円(税込)
大阪人が愛してやまない料理を題にした小物語。思わす涎が出る卓越した描写で、社会学、文化人類学の面からも考察している。

食卓一期一会
長田弘
角川春樹事務所
748円(税込)
食にまつわる詩集。料理や食材に対しての美しく慈愛に満ちた言葉が、体の中に降り積もっていく。改めて食に感謝し、真摯に向き合おうと考えさせられる。